COLUMN
ゴルフ初心者が身につけたい上達コラム
初心者でも大丈夫!ゴルフの基本マナー徹底解説|服装・ラウンドでのNG行動など
ゴルフでは他の人を気遣って紳士的にプレーするのが基本とされており、公式試合でのルールとは別に定着しているマナーがかなりあります。
ゴルフ初心者の方がよく不安に思うポイントの一つなのではないでしょうか。大前提としてある程度マナーを学んでおくのが望ましいですが、初心者の場合は素直に申告して同伴者に教えてもらいながらプレーすればおおよそ問題ないでしょう。
はじめは完璧にできなくても構いませんので、この記事でゴルフの基本的なマナーを知り、まずは実践してみましょう。
【目次】
1.【ラウンド前編】初心者向けゴルフマナー
早めの到着を目指す
服装のマナー
クラブハウスではフォーマルが基本
持ち物は見分けがつくように
2.【ラウンド全般編】初心者向けゴルフマナー
スロープレーを避ける
前の組と距離を保つのも重要
打っている人の邪魔をしない
基本的に禁煙・携帯電話NG
カートの上座・下座に注意
3.【ティーイングエリア編】初心者向けゴルフマナー
まずは同伴者に挨拶
順番は適宜変えてもOK
打っていない人はプレーヤーから離れて見守る
暫定球は宣言する
ティーショットが終わったらすぐカートに乗る
4.【ジェネラルエリア編】初心者向けゴルフマナー
「グリーンに遠い人から」が原則
クラブの準備はテキパキ
ディボットは修復する
ボールが見当たらない場合はみんなで探す
隣のホールに入ったら声掛け・挨拶を忘れずに
5.【グリーン編】初心者向けゴルフマナー
ボール位置にマーカーを置く
ボールマークは修復する
他プレーヤーのラインを邪魔しない
ピン(旗竿)は抜かなくてもOK
グリーン上で走らない
6.【バンカー・ペナルティエリア編】初心者向けゴルフマナー
バンカーに入るときは浅い場所から
バンカーショット後はレーキで均す
救済時は同伴者と相談
7.まとめ
1.【ラウンド前編】初心者向けゴルフマナー
しっかりとした振る舞いが求められるのはラウンドの上だけではありません。コースに着くまでの準備から気をつけるべきマナーをいくつかご紹介します。
早めの到着を目指す
スタート時間ギリギリに着くのではなく、スタート30分前にはフロントでチェックインするようにしましょう。
交通事情も考慮して1時間前に着くくらいの余裕を持たせるのがおすすめです。クラブハウスで朝食をとりたい場合は2時間前が目安になります。
身支度を済ませ、スタート時間10分前にはティーイングエリアに集まりましょう。
服装のマナー
プレー時の服装は襟付きシャツ、キャップ・サンバイザーが基本です。女性用の特別なデザインを除いてシャツの裾はパンツ・スカートの中へ入れてください。
靴はスパイクのついたゴルフシューズの装用が一般的です。サンダルやかかとのつぶれた靴は危険なので避けましょう。
クラブハウスではフォーマルが基本
フロントや休憩所があるクラブハウスでの服装はジャケットを着たフォーマルスタイルが基本です。現在はプレー中の格好で問題ないゴルフ場も多いですが、ドレスコードが厳しく設定されている場合もあるため事前に確認してきましょう。
ちなみに、ゴルフ俱楽部大樹のコースでは6~9月の夏期を除いてブレザー・ジャケットの着用が必要となっています。
クラブハウス内では帽子やサンバイザー、サングラス、 雨の日であればレインウェアも脱ぐのがマナーです。
持ち物は見分けがつくように
ゴルフ場は1日のうちに多くの人が利用するため、個人の持ち物が混ざらないよう工夫する必要があります。カートに積んだ際に見分けがつくよう、持ち物には印をつけておくなどの工夫をしましょう。
キャディバッグにはネームプレートを付けるのが基本です。ネームプレートのデザインに細かい規定はありませんが、スタッフが個人を識別できるよう必ず「本名・フルネーム」が分かる見た目にします。ネームプレートの手持ちがない場合はゴルフ場で手書き用のタグをもらうこともできます。
ボールはできれば同伴者と違うロゴ・デザインのものを使い、互いのボールの銘柄を把握しておくと誤球と呼ばれるペナルティを避けることができます。また、明確なルールではありませんが、ボールを識別しやすいようペンなどでマーキングすることが推奨されています。
2.【ラウンド全般編】初心者向けゴルフマナー
一般的にゴルフのプレーで用いられる公式ルールは定期的に改訂されるため、久しぶりにプレーするという方はラウンドへ出る前にあらかじめチェックしておくとよいでしょう。
以降は公式ルールには明記されていないものも含め、基本的なマナーとされている注意事項を中心に紹介します。
スロープレーを避ける
ゴルフは同じコースで多くの人がプレーするスポーツなので、少しでも遅れると他の組にも大きな影響を与えます。ゆっくりプレーする「スロープレー」を避け、常に素早い行動「プレーファスト」を心がけましょう。
前の組から離れすぎないように注意しながらプレーするのがゴルフ全般に言える重要なマナーの一つです。
ちなみにゴルフ俱楽部大樹のハーフコースでは、2時間15分がプレー時間の目安となっています。
前の組と距離を保つのも重要
前述したようにスロープレーは推奨されませんが、早く動きすぎて前の組に打ち込んでしまうのも危険です。他の組を気遣い、適度に距離を保って打つようにしましょう。
たまたまいい球を打って前の組まで届いてしまう、というケースは意外とあります。人にボールを当ててしまったら大事故にもつながりかねないので、50ヤード以上距離を取って打つのが目安です。
打っている人の邪魔をしない
ゴルフにおいて最も重要とされるのが「ほかのプレーヤーに迷惑をかけない」という考え方です。これから打つ人、つまりプレーヤー以外の素振りはなるべく避けるようにしましょう。
特にティーイングエリアでは素振りはしないのがマナーです。プレーヤーがアドレスしたら静かにするよう意識しましょう。
プレーヤーの視界を邪魔する位置や、後方に立つ行為も集中を阻害するためマナー違反です。
意図せず隣のコースにボールが入ってしまったときは、近くにいる人へ危険を知らせるために「フォアー!」と大きな声で叫びます。万が一ボールが前の組や隣のコースにまで届いてしまったら、誰かに当たっていなかったとしてもすぐ謝りに行きましょう。
基本的に禁煙・携帯電話NG
基本的にコース内は禁煙です。クラブハウス内やティーイングエリア内なら灰皿が置いてあり、喫煙可能な場合もあるため、事前にホームページ等で確認しておきましょう。灰皿がない場所に吸殻をポイ捨てするのは当然マナー違反です。
また、着信音が出てしまうとプレーの妨げになるため、携帯はマナーモードもしくは電源を切り、緊急の用事以外は出ないようにしましょう。
コースによっては携帯の持ち込みそのものが禁止されているケースもあるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
カートの上座・下座に注意
通常の車と同様カートにも上座・下座があります。特に上下関係のある間柄でプレーする場合はマナーとして座席の位置をしっかり意識しましょう。
キャディー付きの場合、助手席が上座、後部座席真ん中が下座です。 セルフプレーの場合は、一般的には運転席が下座、後部座席のコース側が上座となります。
ただし上記のマナーはおおよその目安であり厳密な決まりではないため、同伴者に合わせて臨機応変に対応しましょう。
3.【ティーイングエリア編】初心者向けゴルフマナー
ラウンド上ではさまざまなマナーがあるため、エリアに応じて適切なふるまいを覚えておくのがオススメです。ここではJGA(日本ゴルフ協会)が出しているゴルフ規則で定義されているコースエリアごとに求められるマナーを紹介します。
まずはティーイングエリアです。ホールをスタートするエリアのことで、以前のルールではティーグラウンドと呼ばれていましたが、現在はルール上「ティーイングエリア」で統一されています。
まずは同伴者に挨拶
ティーイングエリアに入ったらまずは同伴者に挨拶しましょう。挨拶は最初のラウンドだけで構いません。
この際ボールを区別するためにマーキングをしたり、銘柄やナンバーなどを共有したりしておくとよいでしょう。
順番は適宜変えてもOK
ゴルフでは最初に打つ人を「オナー」と言い、一般的には決めた打順通りに打っていくのがマナーとされています。しかし最近はプレーファストを優先して準備ができた順にショットしてよいとする「レディーゴルフ」が公式ルールにおいても認められています。
特に何もない時は打順を守るのが基本ですが、準備が遅れるなどのトラブルがあった際には先に打っても問題ありません。
打っていない人はプレーヤーから離れて見守る
プレーの邪魔にならないよう、打つ人以外はティーイングエリアに入らないようにしましょう。スイング中視界に入らない位置で見守るのが理想的です。
健康上の理由がある場合や気候的に外で待つのが厳しい場合などは別ですが、カートで待っていて打球を見ていないのもマナー的な観点ではあまり好ましくありません。ボールの弾道や位置を確認することは、ロスト防止など自分の組のスムーズな進行に役立つだけでなく、風などの見えない情報を手に入れるなどの意味でも役立ちます。
積極的に「ナイスショット」「惜しい」など声をかけ、同伴者と円滑なコミュニケーションを行うよう心がけましょう。
暫定球は宣言する
ティーショットがOB、ロストになる可能性があるときはルール上暫定球を打ちます。その際には「暫定球を打ちます」と宣言し、目印を描くなど初球と区別できるボールを使用するのが一般的です。
暫定球の打順はその組の最後=他のプレーヤーが打ち終わった後とされていますが、レディーゴルフの考えに基づき打順を変更しても罰はありません。
ティーショットが終わったらすぐカートに乗る
クラブをキャディバッグに入れていると遅れるため、ティーショットのあと最後に乗用カートに戻るプレーヤーはクラブを持って乗用カートに乗りましょう。
常にプレーファストを意識した行動が重要です。
4.【ジェネラルエリア編】初心者向けゴルフマナー
ジェネラルエリアとは他のエリアを除くすべての部分を指します。ジェネラルエリアは大きくフェアウェイ(芝生が整備されているエリア)とラフ(芝・草が生い茂っているエリア)に分けられます。
全体としてはティーイングエリアから出発してジェネラルエリアを通り、グリーンを目指すのがおおよその流れです。
「グリーンに遠い人から」が原則
ルール上ティーショットが「グリーンから最も遠かった人から打つ」のが基本です。
ただしこれもレディーゴルフの考えに則って「準備ができた人から」という進め方に変更しても問題ありません。
クラブの準備はテキパキ
2打目以降、カートに戻らず済むようクラブを数本持ってボールまで移動します。
プレーファストに則り、ボールの位置に行くまでに使うクラブをだいたい決めておくのが基本です。次のボール地点が近い場合はカートに乗らず歩いて移動しましょう。
ディボットは修復する
スイングした際に芝がはがれた場所のことを「ディボット」と呼びます。
次に打つ人のことを考え、フェアウェイにできたディボットはカートに積まれた目土で修復してから次のショットに向かいましょう。ディボットが大きな場合には削った芝生を元に戻し、さらに目土をします。
ボールが見当たらない場合はみんなで探す
打ったボールがラフや林に入ってしまい見当たらなくなったら、同伴者みんなで一緒にボールを探すのがマナーです。
ちなみにルール上ボールの捜索時間は3分までとなります。もし見当たらない場合はロストボールを宣言しましょう。
公式ルールでは1打罰で元の場所から打ち直しますが、ロストした場所の近くから2打罰で打つ「前進2打罰」と呼ばれるローカルルールが適用されている場合も多いため、事前にコース上でのルールを確認しておくことをおすすめします。
隣のホールに入ったら声掛け・挨拶を忘れずに
特に初心者のうちは隣のホールへボールが入ってしまうこともあるかもしれません。隣のホールでもプレー中の人たちがいるはずなので、すぐに「フォアー!」の声掛けで注意喚起してください。
その後はボールを拾いに行きますが、隣のホールのプレー状況を確認せずいきなり入るのは危険なのでやめましょう。落ちた場所から打つかどうかにかかわらず挨拶し、プレーは隣のホールを優先します。
自分と同伴者、付近のプレーヤーなど全ての人の安全とスムーズなプレーを最優先に行動してください。
5.【グリーン編】初心者向けゴルフマナー
グリーンはルール上「パッティンググリーン」と呼ばれます。
ボール位置にマーカーを置く
グリーンではボールが他の人のパッティングに支障を与えないよう拾い上げます。この際、場所を分かりやすくするために使用するのが「マーカー」です。
ルール上、ボールを拾い上げるときはマーカーを置かないとペナルティの対象となるため注意しましょう。球のすぐ後ろにマーカーを置くのが基本のマナーです。
マーカーのデザインや材質に細かい規定はなく、マナーの面ではゴルフ場で無料配布しているもので問題ありません。ただゴルフ場のマーカーは小さいため、初心者のうちは市販のマーカー等大きめのサイズのものを手に入れるのがおすすめです。
大きすぎるマーカーを使うとカップの近くでは邪魔になることが多いため、必要に応じてゴルフ場のマーカーを使い分けるケースもあります。
ボールマークは修復する
グリーン落下時についたボールのくぼみをボールマークと呼びます。
ボールマークはグリーンフォークを使って芝を中央に寄せるようにして修復しましょう。
他プレーヤーのラインを邪魔しない
ボールの転がりに影響を与えることを避けるため、グリーン上を移動するときは他プレーヤーのパッティングラインを踏んでしまわないよう気を付けてください。
不安な場合は「ここを踏んでも大丈夫ですか?」と確認するなど、お互いに声を掛け合うことが大切です。ボールを入れるカップの周りも踏まないように注意しましょう。
また、相手の集中を妨げるため「後方延長線上に立つ」「ライン上に影が入る」のもマナー違反なので、影が長くなる冬場は特に意識が必要です。
ピン(旗竿)は抜かなくてもOK
現在はピンを抜く必要がなくなったため、差したままプレーを続けても問題ありません。ピンを抜く場合は基本的にグリーン上に乗っているボールがピンに最も近いプレーヤーが行います。
カップからボールが離れているプレーヤーにはひと声かけ、抜いても大丈夫かどうか確認することが好まれます。
ピンを持つ際は後続の組からの打ち込みを防ぐため横に持ち、元に戻したらすぐにグリーンから離れましょう。
グリーン上で走らない
フェアウェイではプレーファストに則って走りながら移動することが推奨される場面もありますが、グリーン上では芝生を傷つけるため走ってはいけません。同じ理由で足を引きずって歩くのも原則禁止です。
6.【バンカー・ペナルティエリア編】初心者向けゴルフマナー
ペナルティエリアとは、水場、岩場、崖など落下するとプレー続行が難しくなるエリアのことです。
ミスでバンカーやペナルティエリアにボールが入るとどうしても焦ってしまうかもしれませんが、落ち着いて節度を守ったプレーを心がけましょう。
バンカーに入るときは浅い場所から
バンカーに入るときはできるだけヘリが低く、ボールに近い場所から入るのが基本です。特にルール上の規定はないため、なるべく砂を荒らさないよう臨機応変に行動しましょう。
バンカーショット後はレーキで均す
ボールがバンカーを脱出したことを確認してからショット跡を均し、入ったところから出るように後ろ向きに下がりながら足跡を消します。
レーキの使用後はフェアウェイや花道などを避け、後続の迷惑にならないよう注意しながらなるべく元の位置に戻しましょう。
救済時は同伴者と相談
ペナルティエリアなど復帰が難しい場所に落下した場合は1打罰で救済を受けることができます。救済後のスタート位置に関して、特に初心者のうちはまたペナルティエリアに入ってしまうことがないよう注意が必要です。同伴者と相談し、納得した位置にボールをプレースしましょう。
7.まとめ
ゴルフのマナーは数多くありますが、そのほとんどが「紳士的に」「他のプレーヤーを邪魔しない」という根底的な考えに基づいています。
最初はマナー通りふるまえないこともあるかもしれませんが、素直にアドバイスを聞いて他のプレーヤーに気遣いながらプレーする姿勢が大切です。
不安な方はゴルフスクールのレッスンなどであらかじめ練習しておくのもよいでしょう。