COLUMN
ゴルフ初心者が身につけたい上達コラム
ゴルフは「背中で打つ」?広背筋をしなやかに鍛えてフォームを改善する
ゴルフを練習している方は「ゴルフは背中で打つ」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。腕だけで打つのではなく、背中をひねるイメージで全身を使ってスイングすることが大切です。
また、広背筋を鍛えることで安定したショットが打てるようになります。どのように鍛えればゴルフ上達に近づくか知り、普段の生活にトレーニングやストレッチを取り入れてみましょう。
【目次】
1.ゴルフに重要な筋肉・広背筋
肩と腕の動きを安定させる筋肉
スイングの安定・飛距離向上効果がある
ケガ防止にも
2.広背筋の柔軟度チェック&ストレッチ
柔軟性チェック
広背筋を柔らかくするストレッチ
3.広背筋を鍛えて猫背フォームを改善
アドレスを見直す
スイング中に肘をまっすぐ伸ばす
4.広背筋を鍛えるトレーニング
筋トレ初心者向け:ラットマシン
筋トレ上級者向け:懸垂(チンニング)
5.まとめ
1.ゴルフに重要な筋肉・広背筋
広背筋は背筋の中で最も大きな筋肉で、全身を支えるためにも使われるとても重要な部分です。
また、広背筋を正しく使ったスイングはゴルフの上達に大きく寄与します。なぜ広背筋がゴルフに重要なのか、具体的な理由を探ってみましょう。
肩と腕の動きを安定させる筋肉
広背筋は背中の筋肉の中でも最も大きい部分を占めており、肩と腕の回転運動をはじめとする体全体の動きを支える役割を持っています。
非常に重要な筋肉ではありますが日常生活では使う機会が少ないため、普段の動作で自然に鍛えるのはかなり難しいでしょう。
スイングの安定・飛距離向上効果がある
スイングを安定させてボールの飛距離を伸ばすには、しっかり脇を締めて肩甲骨を寄せた姿勢でクラブを振る必要があります。
広背筋を使って正しい姿勢を保ち、腕の力だけでなく上半身全体を動かすことで、安定した姿勢でスイングが打てるようになるでしょう。しっかりと鍛えることでクラブの遠心力に負けない安定感が手に入ります。
ケガ防止にも
ゴルフでは、左の背中を痛めるプレイヤーがかなり多いと言われています。これは、インパクトの衝撃を体全体で上手く受け止め切れていないのが大きな原因です。
肩甲骨を寄せず開いた状態でスイングすると、腕を後ろに引っぱり上げる際に広背筋の左側に負担がかかります。肩甲骨を寄せる動きを維持するには筋力と同時に柔軟性も必要です。
広背筋の柔軟性を高めながら鍛えることで、背中や肩のケガ防止につながります。
2.広背筋の柔軟度チェック&ストレッチ
広背筋は鍛えるだけではなく、しなやかな柔軟性を保つことも大切です。広背筋のストレッチをしっかりしないままスイングすると背中や肩を痛めるリスクも高まります。
まずは柔軟度をチェックして、広背筋をやわらかくするためのストレッチを実践してみましょう。
柔軟性チェック
体が硬い状態で無理にトレーニングするとかえって危険なため、はじめに自分の柔軟性をチェックしてみましょう。
・手のひらから肘までをしっかり合わせる
・そのまま両指先をまっすぐ天井へ伸ばす
腰が反らないように注意しましょう。肘が鼻の高さまで上がらない方は背筋の柔軟性が足りておらず、ケガしやすい状態です。
広背筋を柔らかくするストレッチ
特に普段運動していない人は背筋が固まっている可能性があります。椅子に座りながらでもできるので、ぜひ普段のストレッチに取り入れてみてください。
・右手をまっすぐ上に伸ばす
・左手で右手首をつかむ
・斜め下へ引き下ろす
→左右2~3セット
肘より上の内側を前に向けるのがポイントです。
3.広背筋を鍛えて猫背フォームを改善
背筋を鍛えないと猫背になりやすいので、姿勢を直すために広背筋を鍛える人も少なくありません。
ゴルフでは猫背の状態で打つと上半身がうまく回転せず、ボールに力が伝わりません。広背筋を意識してフォームを改善していきましょう。
アドレスを見直す
まずはスイング前の姿勢(アドレス)を見直してみましょう。クラブを持って前傾姿勢をとったとき、頭の先からお尻までが一本の軸になるようなイメージで立てているでしょうか。
広背筋の筋力が足りず上半身が丸く曲がってしまったり、逆に反りすぎたりしている場合は、アドレスの姿勢を改善すれば自然とフォームもよくなります。
スイング中に肘をまっすぐ伸ばす
背筋の柔軟性がないと脇が締まらず、スイング中に肘が曲がりやすくなります。肘が曲がると全身の力をクラブに伝えられず、腕だけの力で打ってしまいがちです。
広背筋の柔軟性を高めて、腕がまっすぐになるよう心がけましょう。
4.広背筋を鍛えるトレーニング
広背筋は普段の日常でなかなか鍛える機会がないので、スイングの悪さなどが気になる人は数日に一回程度のペースを意識して鍛えてみるとよいでしょう。
広背筋を鍛えることで背中の筋肉がピンと伸び、姿勢が良くなります。自分に合った負荷、セット数でチャレンジしてみてください。
筋トレ初心者向け:ラットマシン
ラットマシンは体力に自信がない人でも比較的使いやすい器具です。ジムでトレーニングする場合はまずメニューに取り入れてみることをおすすめします。
・肩幅より少し広いくらいにグリップを握ってシートに座る
・胸を張って肩を外旋させながらバーを胸に向かって引きつける
・胸に着くくらいまで引きつけたらゆっくり元に戻す
・肘が伸び切ったら、再度バーを胸に引きつける
筋トレ上級者向け:懸垂(チンニング)
懸垂は設備が必要なため家ではやりづらく負荷も大きいトレーニングですが、その分大きな効果が期待できます。今よりさらに背筋を鍛えたいという人におすすめのメニューです。
・肩幅より広めの位置でグリップをつかんで器具にぶら下がる
・胸を張った状態で後ろに脚を組む
・肩を開いた状態で体を持ち上げる
・胸がバーにつきそうになったらゆっくり下ろす
腕をただ上げるのではなく肩甲骨を引き寄せるイメージで全身を持ち上げることで、しっかりと広背筋に負荷をかけられます。
5.まとめ
ゴルフの上達には広背筋を上手く使う力が不可欠です。
必ずしも日々トレーニングする必要はありませんが、柔軟性と筋力を維持して正しい姿勢でスイングすることにより、フォームが安定して飛距離が伸びやすくなります。
練習の際はぜひ背中を意識して打ってみてください。